世界最大のイスラム国家で断食月(ラマダン)を経験してきた。
モジャにちわ!(ブログオリジナル挨拶)
世界4番目の人口を持ち、国民の9割がイスラム教徒。
そんなインドネシアに住んでおりますスミモトです。
JICAの事業の一つ、青年海外協力隊でPCインストラクターとして派遣されています。
あんまりイメージはありませんが実はインドネシアって世界で一番イスラム教徒の絶対数が多い国なんです。ウチの周りもやっぱりイスラム教徒の人が多くって、自然と断食の様子を経験できました。
そんなわけで1か月の断食月(ラマダン)を経験してきましたのでご報告します。
一言で申し上げますと「深夜ラジオ好きの大学生みたいな生活」をしてました。
断食中(ラマダン)の生活スケジュール
最近はだんだん認知されてきたように思いますが、断食期間中はまったくご飯を食べないわけではありません。
日が昇っている間は飲食をせずに、日が沈んでからはモリモリ食べます。
不健康な生活をするためか、逆に太っちゃう人もいるようです。
以下、僕の職場のスケジュールです。
(全寮制の職業訓練校)
朝~夕方
いつものように仕事をします。ただ日中は飲み食いできません。
用務のお兄さんが毎朝ついでくれるお茶もこの期間中は無し。
お昼以降はみんな心なしかぐったりしています。
日の入り
この日の断食明け、初めての食事です。
お祈りのあと、みんなでご飯を食べます。
急にドカッと食べるとお腹がびっくりしちゃうので食事は軽め。
果物のジュースやちょっとしたお菓子を食べてます。
夜
それぞれの家庭などで結構違うようですが、がっつりご飯を食べます。
そして早めに就寝。
夜中(2時くらい)
日中の断食に備えるため、早めに起きてご飯を食べます。
朝の仕事・学校の時間まで二度寝(?)することも多いです。
夜中の2時に起こされる
断食月のスタートが発表されて「それじゃ断食参加してみるか!」と思いつつ布団に入った深夜、急に外から爆音が!
鍋をガンガン叩く音が鳴り響きます!!
これは「起きろーご飯食べろー!」って合図。
夜が明ける前に早めに起きてご飯を食べるためのものでした。
ちなみにこの鍋の合図、僕の部屋のすぐ隣からスタートします。
早朝のお祈りの放送には慣れて目も覚めなくなった僕ですが、これはさすがに起きます。寝れん。
(ちなみに断食のスタートはその前の昼に決まった)
そんなわけで毎日午前2時に強制的に起こされる生活がスタートしました。
そして気づきました。こういう生活、大学生のころにしてたなって。
深夜ラジオ好きの学生みたいな生活
夜中に起きだして、お腹空きすぎて眠れなくなる。
罪悪感を感じつつも夜中にご飯食べて寝る。
「あっ、これ深夜ラジオ聴いてる学生だ」って気づきました。
こんな不健康な大学生みたいな生活を裏で強いられながら、ちゃんと働いたり学校に行ったりするのが断食(ラマダン)なのか! しかもこれが1か月間毎日!
すみもともやってたJUNKの月・火だけは起きて聴く!って生活なんて生ぬるいです。
一気にイスラム教が理解できた瞬間でした。
ブカプアサ(断食明けの食事)に参加してきた!
職業訓練校の施設内。
日の入りを待って、モスクで軽食とお茶を頂きます。
バナナを揚げたやつとか。
ペンペ(魚のすり身)とか。
これはお祈りの時間が表示されてる時計。
断食明けは18時すぎです。
もうちょっと。 あと5分……!
断食明け!
モールのレストランでもブカプアサ。
期間中はどのレストランも予約でいっぱい。
ブカプアサを楽しみに、たくさんの人がやってきます。
マクドナルドに行ってみたら「断食明けおめでとう!」ってんでチョコレートがついてきた。 pic.twitter.com/52QWgpo1Go
— スミモト ダイスケ (@sumocon) 2016年6月23日
夕方にマクドナルドに行くとチョコレートのサービスが。
このチョコ100円くらいするやつだよ?太っ腹!!
断食をやる意味がちょっとだけ分かった
こっちには伊集院さんも爆笑問題もいないのにどうしてそんなに頑張れるのかと思ってたんですが、実際に断食明けの食事に参加してみて気づきました。
要は、
毎日イベント、毎日打ち上げ。
ってイメージです。
断食明けの時間は決まってるので、自然と家族や友達と一緒に食事をすることになります。
空腹と喉の渇きに耐えて今か今かとその時を待ちます。
励まし合ってつらい時間を乗り越えて、おいしいご飯を一緒に食べる。
これが1か月続くから、そりゃあ仲も深まります。
この期間が本当に大事にされてる意味が分かりました。
さてさてインドネシアでは断食明けの休暇が終わり、同僚のお家でご飯を食べる会も終わって、本格的に社会が動き出してきました。
住本の職場は実家に帰った生徒が帰ってきて、今週から授業もスタート。
オン・ザ・ジョブ・トレーニングも始まりました!
みんながどんな風に過ごしてたか、いろいろ聞いてみるのが楽しみです。
それでは、モジャば~い!(すみもとオリジナルお別れの挨拶)
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